区選びの基準

アメリカには学校の優秀性を評価する基準として日本のように有名大学の合格率をもとにするようなシステムがありませんが、一応の目安としては次のような点が参考にされています。

各地区の教育予算の中で子供一人に費やされる費用
NATIONAL Merit Scholarship の受賞者の数 (PSATの成績ー高校10年生で受けるSATの結果で決まる)
Regent Scholarshipの受賞者の数
Scholastic Aptitude Test (SAT) の州、全国平均値
-州の一斉テストの成績
-児童生徒の平均出席率
-クラスの児童生徒数
-教師/児童生徒の割合
-高校中退者の数
-2年制または4年制大学への進学率
-特別プログラムの種類(英才教育、ESL,バイリンガルなどの特別英語指導教育、リメディアル(補習)教育、特殊教育など)と教師・児童生徒の割合。この他には、豊かな地区ほど教育予算の割合も高い傾向のある所から家屋の平均値、家庭の平均収入、教師の平均収入などが参考にされることもあります。こうした情報は、地区が出している住民への年間報告書に記載されており、各教育委員会で入手出来ます。
-家屋の平均値
-教師の平均収入

日本人が学区を選ぶ場合、特別プログラムの中で特にESL(第二母国語としての英語)教育が充実しているか、他に日本人が多すぎないか、あるいは少なすぎないといった点なのども気になるところでしょう。日本人が近くに多いことが、利点と思われる面では、例えば;

-日本人集中学区は周辺にも日本人関係の商店などが多く生活するのに便利
-日本語が通じるので、子供たちは新しい環境の中でも精神的に比較的楽であり、母親の場合は、日本語だけでほとんど用事が足りてしまうこともある
-周囲を同胞で囲まれているため外国にいながらそれ程の違和感なしに過ごすことが出来る
-通学可能な距離に日本語補習校、塾があり日本語学習の維持も比較的楽である

同じことが問題になり得る面では、例えば;

-日本語を話す機会が多いので英語だけの環境に較べて英語習得が遅れる                    
-
日本人の友達とだけ固まってアメリカ人との交流を持たなくなる
-授業中に日本語を飛び交わせてクラスメートのひんしゅくを買たっりすることもある
-通学可能な距離に塾がある場合が多いので、放課後アメリカ人と遊んだり、ボーイ・スカウト、ガール・スカウト、スポーツ活動などを通してアメリカ人と交わることが少ない 。

などの点が考えられます。どちらに重点を置くかは、滞在期間、家庭の教育方針、本人の性格などによっても思案のしどころでしょう。一般的に言えることは、日本人家族にとって学区の教育水準は住まいを選ぶ際の重要な要素であるため、どうしても限られた一定地区に固まってしまう傾向があるということです。ただ、日本人の全体数は1990年代前半に比べてかなり少なくなっているため、その数が地域で、あるいは同胞の間で問題にされることは少なくなっているようです。(スカースデールは全米でもその名前がよく知られているところから、日本人人口が急激にニューヨーク周辺の郊外に増えた当時、代表するような形でメディアが取り上げたことがあり、それが今でも一人歩きしている面があるようですが、実際には大きな問題があった訳ではありません。受け入れ体制は一貫して非常によく整っています。)

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